海外プロジェクトをやってみたいんです!-米国でのシェアードサービス立ち上げ奮戦中-菅宮 徳也(S56経・経)

海外プロジェクトをやってみたいんです!

 私は、日立製作所のコンピュータ事業部に入社して26年間、東南アジア向けの事業企画部門、シンクタンクの研究員、システムインテグレーション事業の企画部門と、社内のさまざまな企画部門を渡り歩いてきました。それなりに、企画マンとして適応力は人並み以上と自負していたところ、一昨年、米国に赴任してIT運営コストを下げろというミッションを与えられ、48才にして初めての本格的な海外駐在を始めました。企画マンとして腕の見せ所の大チャンスをもらいました。

 思えば飲み屋などで、同僚や上司に「海外プロジェクトをやってみたいんです」と口走っていたことが、私の人事に作用したようです。何が人事に幸いするかわかりません。

 私の仕事は、北米に展開している80社におよぶ日立グループ企業のIT運営をシェアードサービスに切り替えること。ただ、私が考え付いたやり方はかなり強引なもので、80社のうちシリコンバレーに本拠地を構えるITコストが大きい上位3社のIT部門をひとつに組織統合。その組織が3社共通のIT部門としてシェアードサービスという形で、もとの会社に運用サービスを提供するというもの。ユーザ企業数が増加するほど、規模の経済が作用し、ユーザ企業のコストは下がるという計算になるわけです。

 ただ、同じ日立グループ内とはいえ、実際はバラバラな企業文化をもつ企業合併という色合いが濃く、我武者羅に取り組んでいるうちに、M&A を手がけているような状況になってきてしまいました。そのため、昨年一年間は人事施策の調整や、組織の変更に時間をとられてしまい、それまで個々の企業がIT部門を運営している状態から大差ないサービスしか提供できませんでした。

 こうして、企画倒れで実行がついてこないという危機的状況が長く続いてしまい、ユーザの不満顔、従業員の不安顔に囲まれ、ストレスから眠れない日も多くありましたが、掲げた理念に現地人従業員が少しずつ共鳴してくれ、一つ一つ改善を行い、現在は当初計画した作戦を実行に移す段階にまでこぎつけることができました。

 このようなドタバタが長く続いてきましたが、最近はサンフランシスコの中心部に、行きつけのジャズ・スポットを見つけたり、クリスマスにはラスベガスまで長距離ドライブをしたりと、遅ればせながらも米国駐在を楽しむ余裕がでてきました。

 読者の中で同様のシェアードサービスを立ち上げるなどのミッションが与えられた場合は、ぜひご一報ください。多少のアドバイスはできるはずです。サンフランシスコ名物のカニ料理、ナパバレーのワインなどで大歓迎します。

(内野ゼミ同窓会「二一会」会員)

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