21世紀の企業のあり方

昨年、経鷲会の川野会長より、エコノミアンに一筆書いてくれないかというお話があり、私も経鷲会設立当初、数年間お手伝いをさせていただいていており、懐かしさもあり、つたない文章ですが、日頃考えている事を述べさせていただく事にしました。

21世紀に上智大学に期待するもの

21世紀の企業のあり方:濱口 敏行私自身はある老舗の会社の経営者でありますが、日本の政治経済のあり方、その中での、企業経営について、少しまとまった勉強をし、また、同じような問題意識をもった方々とも対話をしてみたいと思いまして、4年程前から経済同友会に入会し、こうしたテーマにつき考える機会をもちましたので、その辺の課題を中心に、上智の卒業生のひとりとして、21世紀に上智大学に期待するものを述べてみたいと思います。

経済同友会で、特にこの2年間力をいれたのは、“市場の進化と21世紀の企業”という委員会で、企業の社会に対する責任の問題、つまり、CSR(Corporate Social Responsibility)をとりあげ、昨年の3月に第15回企業白書として、同友会より発表されました。大変広いテーマでありますが、私としては、委員の一人として、どちらかというと、21世紀における新しい資本主義のあり方について、主にマクロ的視点から勉強しましたが、それはとりもなおさず、グローバリゼーションとローカリゼーションの問題であり、かつまた、日本の失われた10年の問題でもありました。

企業を評価する基準としての4つの側面、市場、環境、社会性、人間性

今、時代の大きな流れのなかで、アメリカの資本主義も、ヨーロッパのそれも急激な変革を遂げつつあるのが現状です。経済同友会としては、企業はなんのために存在するのかという問いかけから始め,欧州を中心に展開しているCSRという考え方を参考にしながら,企業を評価する基準として、市場、環境、社会性、人間性の4つの側面を取り上げ、かつ、ガバナンスの問題でも、理念とリーダーシップ、マネージメント体制、コンプライアンス(法令遵守)、ディスクロージャとコミュニケーションの4つの側面で評価基準をつくりました。CEOのための企業のあり方に関する評価基準として、まず同友会の会員企業を中心として実践していこうとしています。

これらの活動を通じて、特に感じたのはわが国はグローバル化をひたすら追求する中で,市場社会とか、市民社会という議論がでてきている事です。このような時代にはグローバリゼーションの中における新しい文明のあり方を模索する事が必要となっております。既に上智大学でもそうした動きが出ていると思いますが、西洋の啓蒙主義をおぎなう新しい価値観、哲学、知性がソフィアから発信される事を期待したいと思います。

株式会社ひげた醤油 社長)

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